この人に聞きました!
謝 君慈 先生 / Hsieh Chun-Tzu
応用日本語学科 教師
先生の授業を見学して、お話が聞きたくなり、インタビューをさせていただきました。授業は細かいところまで理解できているか時間をかけて確認してくれ、先生の優しい生徒想いな性格が垣間見えます。
聞いた人:吉田光咲(武蔵野大学学生)
Q.
先生はいつから日本語教師の仕事をしていますか。

20年以上前からです。大学を卒業してから、学科の助手として教えていました。

Q.
どうして日本語教師になろうと考えたのですか。

父と母が小学校と幼稚園の先生で、教師になるのが夢でした。大学ではもともと英語学科に入りたかったのですが、成績が足りなくて入れなかったんです。大学の統一試験で合格して入ったのが、日本語学科でした。そこで日本語を学び、日本語が好きになりました。それから小さい頃からの夢であった教師と日本語を合わせて、日本語教師になりました。

Q.
日本で生活していたことはありますか。それはどのくらいの期間でしょうか。

はい。半年間千葉県に交換留学に行きましたね。それから、博士コースでまた福岡の久留米大学にも行きました。そこでは、3年間半生活していましたね。なので、合計で4年間くらい日本にいたことがあります。(旦那さんは福岡の方だとおっしゃっていましたが、そこで知り合われたのですか?)いいえ、主人は福岡出身ですが、知り合ったのは台湾です。台湾の修士課程で来ていて、知り合いました。なので、主人は1年間1人で台湾にいて、私と息子で日本で暮らしていました。翌年は主人も来て、一緒に博士コースで学びました。(その中でカルチャーショックなどはありましたか?)ご飯は問題なかったですね!やはり、子育てで色々カルチャーショックはありました。大学に行かなければいかなかったので、保育園に通わせていました。

Q.
日本語教師として生徒に教える際に難しいことは何ですか。

やはり、理解してもらうまで教えるのは難しいですね。細かいところは繰り返して、話すのが私の教え方の基本です。だから、いつもペースが少し遅いです。上達させるために、色々な説明方法の工夫は大事ですね。例えば、助詞とか。助詞がわからなければ、本当に全然文章の意味がわからないです。それに気づいてから、ゆっくりゆっくり進んだほうがいいかなと。文法として教えて、文章と別々に教えても覚えられないと思います。文章を通して、聞くだけでなく、書いたほうがわかりやすいと思いますね。でも、学生たちのレベルに合わせて教え方は変える必要があります。

Q.
日本語を教えるうえで最も大切にしていることは何ですか。

先ほど言ったように、一つ一つ丁寧に確認していくことですね。あとは最近音読をさせています。日本の小学校でも結構音読をさせますよね。それはすごくいいと思います。そういう方法を使って、学生たちも少しずつ良くなっていっています。学生たちも一緒に頑張ってくれています。中国語の翻訳を書かせるのは少し疲れると思いますが、みんなそうさせないと集中しないから…。寝たり、スマホをいじったりしないように工夫をします。たまに冗談を言ったり、みんなと世間話をしたりします。授業中に暇させないように、工夫するのも先生の仕事になってきますね。あと、テストも行います。やはり、語学は単語テストは必要ですね。単語テストないと自主的に覚えないですから。

Q.
日本語を教えていて、嬉しかった経験ややりがいを感じた経験はありますか。

やはり、学生が上手になったときですね。みんなのやる気が出てきて、すごく嬉しいです。最初は中国語の翻訳を書きたくないと文句を言う学生もいましたが、今は自主的に書いている様子が見られます。文章を読んで、自分で翻訳するのは大事だと思います。ちょっと伝統的な方法ですけど。やはりそういう方法が一番いいかなと思いますね。そういうことをしていくうちに、覚えていきます。

わたしが聞きました!
吉田 光咲/ Misaki Yoshida
日本語コミュニケーション学科2年生(取材当時)
高校生の頃に台湾の協定校の生徒と交流したときから、日本語教師の仕事に興味を持っていました。さらに自分の母語である日本語を客観視し、新しい気づきを得ることが語学に役に立つと考え、JC学科に入学しました。今回の海外インターンシップに参加した理由は、実際に日本語教育が行われている場所に行き、日本語教育について理解を深めたいと考えていたからです。また、日本語教育の現場で必要になる自分の改善点を明確にさせたいという考えもありました。この三週間で想像以上に多い気づきがありました。学生さん達も先生達もみんな優しく、台湾のことについても多くのことを学び、大好きになりました!海外インターンシップは日本語教師を目指す生徒にとって今までの学びを実践できる最適な機会だと感じました。