こんにちは!JC海外インターンシッププログラム2023に参加した山田実優です。
今回、このプログラム初の東海大学現地入り実習生として参加しました!東海大学は1955年創立の台湾で最も歴史のある私立大学で、私たちは日本語学科で3週間の研修を受けました。担当したクラスは会話の授業で、私は2つのクラスで教壇実習を行いました。

活動内容   

☆概要
実施日:3/2,3/3
授業時間:50分
使用教科書:『できる日本語』
学習者の人数:約20人
*同じ授業を2クラスで実施

教壇実習では会話の授業で教科書の第8課のまとめの活動を担当しました。そのまとめの活動は、「家族や友達をクラスメイトに紹介する」という内容でした。私は学習者が積極的に会話を展開できるような授業の雰囲気を作ることを目標にして、授業計画を立てました。

授業の流れを簡単に紹介します。
①導入:実習生である自分の自己紹介
②復習:第8課のメインの項目である「あげる・もらう・くれる」の練習
③メインの活動:「家族や友達をクラスメイトに紹介する」活動(グループワーク)

②の復習ではイラストを見ながらの練習と、実際にやりもらいの動作をしながら「あげる・もらう・くれる」を言う練習を行いました。

③のメインの活動では、まず自分が全体で家族を紹介し、同じようにグループで紹介してもらいました。特に工夫した点は、学習者になるべく「自由」にやってもらいながら、自然に話すことができるように注意を促したことと、ルールを設定したことです。メモ(学習シート)の文字をずっと見ながら話さず、学習者が自ら話を展開できるよう、メモは単語のみにするルールを設けました。

 授業の様子▼

使用した学習シート▼

指導教員からのアドバイス・フィードバック

主に以下の3点のアドバイス及びフィードバックを受けました。

☆グループワークで学習者に積極的に話して欲しいとき、学習シートを作成すること

会話能力が高くなく、簡単に短い発話で終わらせてしまう学習者も多いため、書いて文字にすることによって学習者が話しやすくなるとのことでした。

*教壇実習前のアドバイス

 ☆実際に体を動かして、学習項目の練習をすること

「あげる・もらう・くれる」の復習で、一部の学習者に体を動かして練習してもらいましたが、学習者全員で行った方が良いとアドバイスいただきました。

*教壇実習1回目後のアドバイス

☆学習者が理解しているかを確認するときに挙手制で聞くのではなく、グループごとでの確認を取り入れること

グループごとで確認することによって、個人で質問があっても言いにくい学習者を減らせ、学習者が理解しないまま授業が進むことを防ぐことができるということでした。

*教壇実習2回終了後のフィードバック

教壇実習を通して

今回の教壇実習は自分が実習生として「教える」というよりも、学習者の「会話の場を創る」役目でした。そのため、指示の難しさを最も痛感しました。学習者に気を付けて欲しいことを説明しても、あまり伝わっていなかったことや、自分が思っている以上に大げさに表現しないと理解してもらえないことがありました。この部分がまさに「予測不能」だなと感じました。自分が教師として学習者からどう見られているのかを考えながら授業を計画し、進行することが今後の課題だと思いました。

わたしが書きました!
山田 実優 / Yamada Miyu
例:日本語コミュニケーション学科3年生(取材当時)
高校生のとき、英語のネイティブ教師の姿に魅了され「私も母語を教える仕事がしたい!」と思うようになり、日本語教師の養成課程がある武蔵野大学に入学しました。現地実習では座学で学んできたことを活かし達成できたこともありましたが、なかなか上手くいかないこともあり、「『教育』って一体何なのだろう?」と考えることも多くありました。その一方で、今回の海外渡航が初めてだったということもあり、教育に限らず文化面でもたくさんの気づきを得たり、交流を楽しむこともできました。とても新鮮で充実した日々を過ごすことができたので、興味のある方はぜひ参加してみてください!