この人に聞きました!
Wichaya Yoshida先生 /
日本語学科 
海外インターンシップで、タイでの日本語教育機関や学習者の特徴について聞きました。また、先生になった動機や教師としての誇りを伺いました。
聞いた人:中島愛美(武蔵野大学学生)
Q.
教師になったきっかけや動機はなんですか?また、教師になってからどのくらいになりますか?

日本語を2年間習った後、日本の大学に入学しました。その後2年間は日本の企業で働きました。1997年のタイでは、日本語講師があまりいなかったです。しかし、色々な大学では日本語講師が必要であったため日本語講師になろうと思いました。今年で17年間日本語を教えています。

Q.
今後、日本語教師を続けていきますか?

気持ちとしては日本語をまだ教えたいと思います。また、さらに日本文化の授業を行いたいと考えています。

Q.
どのような日本文化の授業を行いたいですか?

1年生は日本の文化である着付けや祭りの授業がありますが、深く教えていないので実際に正しい着付けや、書道、茶道を実習できるように教えたいと思います。

Q.
日本語を学習しているタイ人は多いですか?

10年前と比べて毎年増えていると思います。教え始めた際には1年生は130名でした。日本語を教えるには人数が多すぎてしまうと大変なため50~60名受け入れています。去年のマハーサーラカーム大学での希望者数は300人以上いましたが、実際には約90名しか入れていません。

Q.
日本語学習者がより日本に興味を持つにはどうすればいいと思いますか?

学生は日本語を教室だけでしか勉強していないため、日本語を難しく感じる人が多いです。なので、日本語を楽しく勉強できるためには文化や日本人との交流を入れるべきです。教科書にある日本語だけでなく、実際の会話をつくることで日本語の面白さを感じると思います。

Q.
日本語学習者はどのようなきっかけで日本語を学び始めますか?

日本のアニメや観光地が大きい影響です。また、タイでは、日本の企業が多いためそこで働くことができれば高い収入をもらえるというイメージが大きいです。さらに、今ではアニメやJ-popだけでなく日本のゲームの影響もあります。なぜなら、日本語で理解しなければゲームができないからです。

Q.
日本語学習に苦戦している学生に向けてアドバイスをいただきたいです。

日本語は難しいと思わず楽しいと思うことが良いと思います。漢字の覚え方は難しいと思わず、読み方は楽しいと思うことがいいです。また、日本語ができれば色々な道がつくられ、良い将来があります。さらに、見たいアニメがあれば翻訳されているものを見るよりも、日本語で見ることでもっと面白いと思えます。そして、日本人と話すことでもっと世界が広がります。

Q.
先生が好きな日本語は何ですか?

ことわざの「石の上にも三年」が好きです。この言葉で頑張ってきました。日本で勉強したときに、文化や言葉の違いだけでなくルールやマナーを守ることを考えなくてはならないので、頭の中に石の上にも三年を思うようになりました。

わたしが聞きました!
中島 愛美 / Nakajima Manamai
日本語コミュニケーション学科2年生(取材当時)
私は海外の日本語教育に関して興味がありました。今回のプログラムを通して感じたことは、日本文化は海外に大きな影響を与えているのだと思います。日本のゲームをするためには日本語を理解しなければ楽しむことができないことや、翻訳されたマンガよりも実際のマンガを読むことでより楽しめるのだと分かりました。しかし、日本語学習者は漢字に対して苦手意識を持ってしまうことで学習の楽しさが失われているのではないかと思います。また、海外インターンシップに参加できたことで日本語を話すことの楽しさを学習者に感じてもらうことができたと実感しました。さらに、私は今回のプログラムを通じてWichaya Yoshida先生の教師としての活躍がこれからも楽しみになりました。そして、日本語学習者が日本に来日する日を楽しみにしています。