2023年2月19日から3月11日までの3週間、台湾の大葉大学へ海外インターンシップに行ってきました。第3週目の木曜日に1年生の初級クラスで教壇実習をさせてもらいました。
大葉大学応用日本語学科1年27名の協定生に対して、1コマ50分の授業のうち約40分間実習を実施しました。

 担当項目と授業の流れ

〔担当項目〕

今回は、「て形+ください。」を担当しました。使用した教材は、「できる日本語 初級」を使いました。そして、できる日本語7課2の「て形+ください。」では指示・依頼の用法を学習します。そのため、今回の授業の学習者の目標は「何か頼んだり、指示したりすることができる。」です。学習者自身が、自分で人に何か指示・依頼できるような授業を計画しました。

〔授業の流れ〕

1⃣, まず初めに「て形」の復習を行いました。「ます形→て形」にさせて、て形をすぐに思い出させるようにしました。そして、初級のクラスためイラストを大きく見せて動作と単語が一致するように工夫しました。

復習のスライド

2⃣, 次に文型練習をしました。「(V)て形+ください。」で指示・依頼の文章が作れることを教えました。そして、3つの例文を使って生徒に使い方を紹介しました。その後、生徒が「ます形→(て形)→て形+ください。」を作れるようになるための練習問題をさせました。

説明のスライド
3つの例文の内の1つのスライ
練習問題のスライド

3⃣, 「できる日本語」7課2の教科書をもとに発話練習をしました。内容は教科書のイラストを見て、自分で「て形+ください」を使って文章を作る活動をしました。その後、生徒に発表してもらい答えを共有し合いました。

4⃣, 最後に会話練習しました。グループになって、教室内で使える「て形+ください。」を考えてもらい、生徒同士で話してもらいました。

生徒の解答は、①「○○さん、今日お昼ご飯をおごってください。」
        「それは、ちょっと…。」
       ②「筆箱を貸してください。」
        「はい。わかりました!」

      

 色々な、「て形+ください。」の文章ができました。そして、できた会話をみんなの前で発表をしてもらいました。

授業の様子

生徒はみんな積極的に発言をしてくれました。そのため、授業中の雰囲気はとても良かったように感じます。特に、会話練習の後の発表はとても盛り上がりました。また、会話練習の中では分からない単語があった時私たちに質問してくれました。その後新しく知った言葉を使って「て形+ください。」の文章を作っていました。

先生・学生からのフィードバック

今回授業を見てくださった先生、授業を受けてくださった学生からフィードバックをいただきました。

練習活動の時、私たちが学習者のもとへ行って日本語で話をするなど教師側からも積極的に授業をすることができていました。そして、生徒のことを気にかけながら授業を進めることができていたと思います。ただ、話すスピードが速く声に抑揚がなかったと感じました。そのため、どこが重要な部分なのか分からないため強調したい部分はゆっくり大きな声で伝えるとより分かりやすく学習者に教えることができると思いました。(担当教師より)

全体的に分かりやすかったです。そしてレッスンのペースがよく、退屈しない授業でした。また私たち学生のもとへ練習中、教えに来てくれたことがとてもよかったです。(学生のフィードバックを編集者が一部編集)

日本人と交流するのは初めてだったので、とてもいい経験でした。また理解できるような簡単な日本語を使っていたため、授業が分かりやすかったです。(学生のフィードバックを編集者が一部編集)

わたしが書きました!
新村 あずさ / Azusa Shinmura
日本語コミュニケーション学科2年生(取材当時)
今回、外国で日本語を勉強をしている学生と交流をしたいと思いこの海外インターンシップに参加しました。私にとって日本語初級者に日本語を教える機会が初めてでした。そのため、思い通りに日本語が伝わらないこと、学習者の伝えたいことが分からないことなど、コミュニケーションで困る部分がありました。ですが、日にちが経つごとにシンプルな日本語で伝えらるようになり、学習者の日本語会話力も向上しているのが分かりすごくうれしいことばかりでした。今回の台湾の大葉大学での研修は日本語教育を学ぶだけでなく、異文化の人とのコミュニケーションの方法を学ぶこともできました。外国語環境で日本語を教えたい!異文化の人とコミュニケーションを取りたい!という学生はぜひ参加してみてください!